KENWOOD L-02T (14号機) が到着
2026年4月5日、東京都西多摩郡の A さんより
KENWOOD L-02T
の修理依頼品が到着しました。
定価30万円の超高級チューナ
です。
写真は照明 LED 化後です。
ウォームホワイト LED を使いました。
本機は到着時に S メータが半分しか振れないほど感度落ちしていました。
修理&再調整後は写真のように 90% 程度振れるようになりました。
程度&動作チェック
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修理依頼者のコメント
下記内容の調整・修理をお願いします。
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受信感度が弱っている
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各メータランプが暗いので LED 化
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電源等の音質に影響する回路の電解コンデンサ劣化品の交換
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外観のチェック
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製造シリアル番号は [40100039] で、電源コードの製造マーキングより [1983年製造品] とわかりました。
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[Σケーブル] は添付されていませんでした。
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フロントパネルを真正面から見ると綺麗ですが、パネルのエッジに小キズがあります。
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天板の大部分は綺麗ですが、エッジ部分に多くの小キズがあります。
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リアパネルの F 端子と RCA 端子にクスミがありますが、使用には問題ないと思います。
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KENWOOD サービスのメンテナンスシールは貼られていませんでした。
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と言うことは、製造後一度もメーカでの点検をされていないことになります。
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電源 ON してチェック
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電源は入り、ノブやボタンはそれなりに反応します。
[REC CAL] ボタン操作で正常にテスト音が出ます。
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[メータ照明] [ダイヤル指針] ランプは点灯しますが、かなり暗いです。
寿命による末期症状です、
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筆者の環境では電波のレベルが 80dB 以上ですが、[S メータ] の振れは以下で、かなり感度落ちしています。
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[RF SELECTOR = NORMAL] で S メータが 34dBf
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[RF SELECTOR = DIRECT] で S メータが 46dBf
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[STEREO] ランプが点灯して綺麗なステレオ音が出ますがセパレーションが落ちています。
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低い周波数の辺りで [TUNING] ノブを回すと回転に同期してガッガッという大きな雑音が出ます。
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動作はするので、現状の性能値の一部を測定しました。
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高調波歪率は問題ありませんが、ステレオセパレーションは落ちています。
キャリアリークも多いです。
| 項目 |
IF BAND |
stereo/mono |
L |
R |
単位 |
| ステレオセパレーション (1kHz) |
WIDE |
stereo |
36 |
38 |
dB |
| 高調波歪率 (1kHz) |
WIDE |
mono |
0.080 |
% |
| stereo |
0.088 |
% |
| パイロット信号キャリアリーク |
WIDE |
stereo |
-30 |
-38 |
dB |
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カバーを開けてチェック
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まず、天板カバーを外すのに難儀しました。
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天板の内側に配置された固定金具が固着しているのです。
簡易的な外し工具を作って、やっと外れました。
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今後のメンテナンスで困るので、組立ての際にクライアランス調整やグリス塗布などで、もっと軽く外せるようにしたいです。
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基板は綺麗で目視でわかる劣化部品は見当たりません。
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IC やトランジスタのリードにマイグレーション発生は無さそうです。
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この機種で散見されるバリコンギア機構のプーリー軸の固定外れですが、本機は大丈夫でした。
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バリコン軸と接触プレートの間に緑青サビが出ています。
対策が必要です。
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[コントロール基板] に実装されているコインバッテリが少し膨張しています。
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このバッテリで操作ボタンの状態 (例えば、ANTENNA A/B の状態) の記憶をバックアップしています。
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もっと膨張して爆発するまでには数年はあると思いますが、コインバッテリを交換しましょう。
リペア (その1):照明を LED 化
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リプレースに使う LED
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LED 化が必要なのは [S メータ] [T メータ] [D/M メータ] [ダイヤル指針] です。
これ以外は元々 LED 表示です。
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左の写真のウォームホワイト (電球色) テープ LED は [S メータ] [T メータ] [D/M メータ] 照明に使います。
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テープ LED は1単位ことに切って使えます。
1単位は LED×3個 に相当します。
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各メータあたり5単位使うので LED×15個 で照明することになります。
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右の写真は指針用に使う 3mm 砲弾型 LED です。
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指針に [赤色、20000mcd、照射角 30°] を使います。
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指針周辺ダイヤル照明に [ウォームホワイト色、14400mcd、照射角 30°] を使います。

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LED 化回路
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LED に供給する電源は [C35] 電解コンデンサの両端から取っています。
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[Ambient Lighting] は真っ暗闇でも同調周波数を把握できるよう、指針周辺のダイヤルを軽く照明します。

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メータ照明の LED 化作業
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メータカバーの上からテープ LED を使って照明します。
LED 15個並べたと同じなのでムラのない照明になります。
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5単位のテープ LED を貼り付け、組み込む前にプリ配線したのが下の写真です。
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メータの封印とテープ LED 貼り付けには経年変化しない260℃耐熱ポリイミドテープを使いました。
黄色のテープです。


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指針の LED 化作業
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下の写真は全面改修した [指針基板] の表裏です。
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垂直に立っているのが指針用の赤色 LED です。
横に寝ているのが指針周辺のダイヤルを照明するウォームホワイト色 LED です。
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L-02T にはダイヤル照明がないので、真っ暗闇では周波数が把握できず、このウォームホワイト色 LED で補助するのです。

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LED 化完了
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下の写真のようにムラのない電球色の美しい照明になりました。
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オリジナルのフィラメントランプの時より遥かに綺麗な表示です。
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指針周辺ダイヤル照明で真っ暗闇でも指針が指している周波数がわかるようになりました。

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特記事項
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[S メータ] の 0V ポジションを正しく修正したことより、(筆者の環境で) 以下となりました。
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[RF SELECTOR = NORMAL] で S メータが 88dBf
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[RF SELECTOR = DIRECT] で S メータが 80dBf
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まだ再調整前ですが、ほぼ正常値になりました。
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あとは再調整で、修理依頼者がいう「受信感度の低下がおきている」は直るでしょう。
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やはりリアルな「感度落ち」ではなく「感度が落ちているように見える」だったようです。
リペア (その2):[コントロール基板] のコインバッテリをソケット化して交換
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概要
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L-02T ではコインバッテリ [CR2430] で、は操作ボタンの状態を記憶保持します。
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本機に実装された [CR2430] は膨張しており、もうしばらくで爆発しそうです。
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爆発してしまうと修理が難しくなるので、[CR2032]+[ソケット] に換装することにします。
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修理
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オリジナルの [CR2430] を取り外しました。
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左の写真は換装前です。
これを右の写真のように [CR2032]+[ソケット] に換装しました。

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修理後の動作チェック
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操作ボタンの状態が電源 OFF/ON しても保持されることを確認しました。
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コメント
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[CR2032] は [CR2430] より容量が少ないですが、それでも25年は使えると思います。
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交換の際は+側 (文字が書いてあるほう) を上にします。
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普通の [CR2032] は何より入手しやすく安いです。
100円ショップでも買えます。
ダイソーでは3個で110円です。
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これだけ安いのなら、安全・安心を考慮して10年に1回交換することをお奨めします!!!
リペア (その3):感度落ちしている
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調査と原因
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S メータの振れが少ない要因は [フロントエンド] [S メータ回路] いずれかの故障です。
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フロントエンドをハンマリングすると一瞬 S メータの振れが大きくなります。
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どうやらフロントエンド内でハンダクラックしているのが原因です。
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修理
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右の写真で黄〇で囲んだ [Q1] 3SK108 のリードのハンダ付けを補修したら、S メータの振れが大きくなって直りました。
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修理後の動作チェック
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76~90MHz の全ての周波数で S メータの振れが大きくなったことを確認しました。
リペア (その4):[TUNING] ノブを回すと回転に同期してガッガッという大きな雑音が出る
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原因
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左の写真はバリコンの全景です。
全てのバリコン軸と接触プレートの間に緑青サビが出ています。
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右の写真はバリコン軸と接触プレートの拡大で、緑っぽいのが緑青サビです。
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サビは絶縁体ですから接触不良を発生させ、バリコンの容量が不安定になって、雑音や感度低下となります。
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これが原因です。
古いバリコンではよくある故障です。

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修理
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以下のようにバリコン軸の接触回復作業しました
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エレクトロニッククリーナ
を軸受けに噴射してから、何度もバリコン羽を動かすと緑青サビが湧き出てきます。
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湧き出た緑青サビを刷毛や爪楊枝で丹念に落とします。
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[1] と [2] を何度も何度も繰り返します。
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軸受けに
接点復活スプレー
を塗布してバリコンを回転して馴染ませます。
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仕上げに、軸受けにリチウムグリスを塗布して防錆処置します。
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結構手間がかかりましたが、大量の緑青サビが除去できました。
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特に OSC 羽の近くのバリコン軸からは、ボロッとした大きな緑青サビの塊が転げ落ちました。
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相当酷かったです。
なぜか?メーカのメンテナンスでは本作業はやらないのです。
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修理後の動作チェック
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バリコン (TUNIG ノブ) を回しても雑音は出なくなりました。
良好です。
リペア (その5):その他
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到着時に天板カバーが固着してなかなか外れなかった
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天板カバーには内側左右に筐体との差し込み金具が入っており、これが変形していました。
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変形を補修し、差し込み力が強くなり過ぎないよう、金具の確度を調整しました。
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これで天板カバーが楽に外せるようになりました。
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電解コンデンサの交換
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修理依頼者より「電解コンデンサ劣化品の交換」の要望がありました。
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本機の電解コンデンサを目視でチェックしましたが、劣化したものが見当たらず、交換は実施していません。
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電解コンデンサを交換するには基板を取り外す必要があります。
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本機は各基板にラッピング配線が多数施されており、基板を取り外すには、このラッピング線を外す必要があります。
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また一旦取り外したラッピング線の再利用は無理で、ラッピング線も新品交換が必要です。
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結局、電解コンデンサの交換はほぼ無理です。
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どうしても電解コンデンサを交換する必要性が発生したら以下のようになります。
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基板の部品面で電解コンデンサのリードをカットします。
リードはできるだけ長く基板に残します。
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基板に残ったリードに新しい電解コンデンサをハンダ付けします。
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これで交換完了ですが、ミテクレは悪くなります。
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L-02T はこういうことからメンテナンス性が非常に悪いです。
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同じ L シリーズでも L-01T や L-03T は部品交換が可能です。
L-02T だけがダメなのです。
再調整
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電圧チェック (VP)
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実測値は以下のように良好でした。
| VP |
標準電圧 |
実測電圧 |
判定 |
備考 |
| 電源基板 |
15pin |
+14V |
+14.0V |
〇 |
FRONT END |
| 18pin |
-15.5V |
-13.8V |
〇 |
IF |
| 20pin |
+14V |
+14.1V |
〇 |
| CN1 |
1pin |
-8V |
-7.96V |
〇 |
CONTROL |
| 2pin |
+8V |
+8.01V |
〇 |
| CN2 |
2pin |
+15V |
+15.5V |
〇 |
MPX COMPOSITE (非安定) |
| 3pin |
-15V |
-15.4V |
〇 |
| CN3 |
3pin |
+15V |
+15.7V |
〇 |
MPX R (非安定) |
| 4pin |
-15V |
-15.6V |
〇 |
| CN4 |
1pin |
+12V |
+11.6V |
〇 |
RELAY |
| 3pin |
+8.5V |
+8.58V |
〇 |
LED |
| 4pin |
+7.4V |
+7.44V |
〇 |
POWER MUTE |
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FM 受信部の調整
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調整結果
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やはり、本機は工場出荷後、一度も再調整 (メンテナンス) されていなかったようです。
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このため、調整箇所全部がガタガタに調整ズレしていました。
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アナログ機器なので10年に1度くらいは再調整が必要です。
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以下のような良好な性能に調整でき、音の解像度が大きく向上しました。
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全ての性能が到着時より良くなりました。
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ステレオセパレーションは WIDE より NARROW のほうが上ですが、これは本機の個性なのでやむを得ないです。
| 項目 |
IF BAND |
stereo/mono |
L |
R |
単位 |
| ステレオセパレーション (1kHz) |
WIDE |
stereo |
50 |
50 |
dB |
| NARROW |
58 |
57 |
dB |
| 高調波歪率 (1kHz) |
WIDE |
mono |
0.031 |
% |
| stereo |
0.031 |
% |
| NARROW |
mono |
0.033 |
% |
| stereo |
0.033 |
% |
| パイロット信号キャリアリーク |
WIDE |
stereo |
-77 |
-74 |
dB |
| オーディオ出力レベル偏差 (1kHz) |
WIDE |
mono |
0 |
0 |
dB |
| REC CAL 信号 |
WIDE |
mono |
422 |
Hz |
| -6.0 |
dB |
使ってみました
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修理&再調整が終わって
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再調整しても感度が上がらず、修理不可かもと思い、ヒヤッとしました。
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調査の結果、フロントエンドのハンダクラックと判明し、修理できてホッとしました。
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L-02T に対してウォームホワイト色 LED で照明 LED 化した4号機ですが、ウォームホワイト色は暖か味があってイイです。
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指針付近のダイヤル面への補助照明は正解です。
さり気ない気遣いという感じが良いです。
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L-02T については LED 化したほうが満足度高いです。
メータもダイヤル指針もコントラスト良く綺麗です。
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デザイン
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フロントパネルと天板、側板が全て分厚いアルミ製で豪華な作りです。
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質感抜群ですが、ともかく重いです。
12kg 以上あります。
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大きなメータ、大きな [TUNING] ノブで通信機の雰囲気です。
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今回、照明を LED 化したので明るくクッキリな表示になりました。
ここはオジリナルより優れています。
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アンテナ端子は2系統で F 端子専用です。
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感度や音質
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流石に良い音
です。
安定度とか音質とかスペック表現できない部分が超優れています。
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感度が良く、高解像度でカチッとした超高音質です。
高域も低域もよく出ています。
S/N も良いです。
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高解像度の音なのにハーモニー再現力もあります。
放送スタジオに居るかのようなリアルな音にハッとします。