Accuphase C-11 をゲット!
2024年2月27日、さいたま市の Y さんより
Accuphase C-11
を研究用に寄贈いただきました。
実は
T-11
とペアだったものです。
定価22万円
の高級プリアンプです。
C リングパネルを閉じている状態ではチューナかと見間違うほどシンプルに見えます。
C リングパネルを開けると、数多くの [スイッチ] [ボタン] [ノブ] や [ヘッドホン端子] が現れます。
22万円の超高級ヘッドホンアンプとしても使えます。
今回はサービスマニュアルが入手できたのでリペアはスムーズに進み、2025年4月28日にメンテナンス完了しました。
程度&動作チェック
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寄贈者のコメント
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タバコの環境にあったのでヤニ汚れがあります。
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リモコンが付属しますが、リモコンから本体操作ができませんでした。
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リモコン電池ボックスに電池の液漏跡があったのでリモコンが故障していると思います。
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外観
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製造シリアル番号は [D1X566] で、電源コードの製造マーキングより [1990年製造品] とわかりました。
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専用リモコンの [RC-3] が付属していました。
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使用感があって汚れがあります。
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電池ボックスの接点に少しサビがあります。
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過去に電池の液漏れがあったようですが綺麗に清掃されています。
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ヤニ汚れがあるとのこと。
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[シャンパンゴールド] のはずが [ゴールド] の色合いになっています。
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ヤニの付着でしょうか、
確かに少しヤニ臭い匂いがします。
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キズやスレがほぼない逸品です。
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[フロントパネル] にキズやスレはなく綺麗です。
ノブやボタンにもキズやスレはありません。
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[リアパネル] にキズやスレはなく綺麗です。
端子には輝きも残っていて問題ありません。
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メタルサイド板はアルミ製で綺麗です。
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よくよく見ると、左側サイド板の上側奥に薄い線キズなどがありますが、目立たないです。
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[天板] [底板] にキズやスレはなく綺麗です。
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電源 ON してチェック
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電源は問題なく入り、マトリックスディスプレイは正常に表示され、ノブやボタンは正常に反応します。
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[CD] [TUNER] [TAPE] などラインレベルの入出力は良好でした。
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アナログレコードプレーヤは持っていないので、[MM] [MC] で音が出ることは確認しましたが、正常かは不明です。
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[RC-3] からリモコン操作できません。
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[RC-3] の発光部をデジカメで見ると IR 光は出ているので、C-11 本体側の IR 受光関連の問題と思います。
カバーを開けてみました
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カバーを開ける手順
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最初に側板を外します。
底板側からネジ留めされています。
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側板が外れると隠れていた天板を留めるネジが上から見えます。
これを外すと天板が外れます。
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フロントパネルを外す場合は、フロントパネルを天板側から留めるネジと底板側から留めるネジを外します。
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左の写真は表側で、右の写真は裏側
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やはり22万円だけあって作りは非常に良いです。
それぞれの写真をクリックすると大きな写真で表示できます。

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基板は全て高価なガラスエポキシ製です。
吸湿しにくいので高性能を保ち続けることができます。
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橙色や青色の部品はリードリレーです。
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接点が封印されたガラス管に入っており、空気に触れることがないので腐食の心配がありません。
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この信頼性が高く高価なリレーを惜しげもなく投入して全てのソース切換を行います。
22万円のことはあります。
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表側の左上に見える大きな黒い丸い物体は電源トロイダルトランスです。
これも高価なトランスです。
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表側の四角いメタルケースの中にマイクロコンピュータが入っています。
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フロント側
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フロントパネルを取り外して眺めた写真です。
写真をクリックすると大きな写真で表示できます。

リペア (その1):リモコン操作できない
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概要
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リモコン [RC-3] からの IR 光は出ているので [C-11] 本体側の問題と考えます。
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調査
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IR 受光モジュール [SBX1483-51] の出力をオシロスコープで観察すると、リモコン光を当てても High レベルのままです。
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[SBX1483-51] の故障確定です。
これが原因です。
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修理
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[SBX1483-51] にはリモコンからの 38kHz バースト信号を整形してパルスに変換する回路が組み込まれています。
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[SBX1483-51] は古くて入手できないので、最新の互換 IR 受光 IC [PL-IRM2121-A538] を使いました。
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以下は交換部品リストです。
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下が修理前と修理後の回路です。
新しい [PL-IRM2121-A538] では [R2] が不要なので、基板の裏側でジャンパしました。

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左の写真は修理後で、右の写真は故障していた [SBX1483-51] です。
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昔の IR 受光モジュールは受光素子と別に波形整形回路がありメタルケースに入っていたので大きいです。
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最新の [PL-IRM2121-A538] では同等回路が IC 内に組み込まれているので小さくなりました。

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修理後の動作確認
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以下を除いて、[RC-3] リモコンから良好に操作できることを確認しました。
直りました!
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新たな問題発生!
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リモコンから音量操作できないのです。
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これまでリモコン操作できなかったので、故障していることがわからなかったのです。
リペア (その2):リモコンから音量操作できない
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概要
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リモコン回路は直ったのに、リモコンから音量操作できない。
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調査
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右の回路図は [VOLUME ASS'Y] です。
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リモコンの VOLUME 操作でモータには正しい電圧が加圧されます。
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モータ端子の両端を DMM で抵抗値を測ると∞でした。
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修理 (不可)
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部品交換したいのですが、Accuphase 特注部品で手に入りません。
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修理は諦めです。
手動での音量操作はできるので、これで我慢です。
リペア (その3):各部の清掃
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筐体周りのクリーニング
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[フロントパネル] [天板] [底板] [側板] [ノブ] など分解できるものは全て外してクリーニングしました。
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文字がプリントされていない構造パーツは無水アルコールで洗浄しました。
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フロントパネルには文字がプリントされており、無水アルコール洗浄すると文字まで消えてしまうリスクがあります。
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ここは中性 OA クリーナで時間をかけて洗浄しました。
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1日がかりでクリーニングしたら、全体の色合いがシャンパンゴールドに近付きました。
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汚れは完全には取り切れないのか、色合いとしてはゴールドとシャンパンゴールドの中間くらいになりました。
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操作ノブやスイッチなどにあった軽いベタつき感は全く無くなり良好になりました。
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洗浄でウェスを大量に使いました。
拭き取った汚れでウェスはまっ黄色になりました。
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基板周りのクリーニング
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基板には既に部品が実装されているので完全なクリーニングは無理です。
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できる範囲で無水アルコールと中性 OA クリーナで洗浄しました。
ウェスと綿棒を大量に使いました。
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クリーニングが終わってもヤニの匂いは少し残っている
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クリーニングできない箇所に残ったヤニの匂いと思います。
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使っていくうちに匂いは薄れていくと思いますが時間がかかります。
使ってみました
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ブロック図
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プリアンプとして必要な機能は全て揃っています。
全体をマイクロコンピュータで制御します。
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[CD] [LINE] には XLR 入力があり、XLR の [OUTPUT] もあります。
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ヘッドホン端子があって超高価 (22万円) なヘッドホンアンプとしての使用もできます。

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デザイン
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フロントパネルと側板は分厚いシャンパンゴールドアルミで豪華です。
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フロントパネルの左右にあるサイド飾りは無垢のアルミで高級感あります。
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表示器は赤色マトリックス表示で見易い英数字の文字を上品に表示します。
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C リングパネルを閉じて見える [ノブ] [ボタン] は無垢のアルミです。
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特に [VOLUME] ノブは特大 (長さ) の無垢のアルミです。
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天板は分厚い鉄板で剛性があります。
重い機材を乗せてもビクともしません。
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底板にある4個の脚も無垢の大きいアルミで豪華です。
重いです。
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高さは低目でスマート感ありますが重さが 9.3kg もあって重いです。
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[ノブ] [ボタン] [スイッチ] の操作感は高級機にふさわしい感触です。
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下の写真はリアパネルです。
これだけの端子と AC アウトレットがあれば、まさにコントロールアンプです。

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操作感と音質
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ボタン操作する都度、内部のリードリレーのカチャという小さな音が聞こえ、精密感があります。
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FM チューナをプリメインアンプに接続して聴くより良い音で聴けます。
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FM チューナを短い RCA コードで C-11 接続して聴くとより繊細な音が出ます。
音に安定感もあります。
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これは C-11 の出力インピーダンスが1Ωと非常に低いので高域のロスが非常に少ないからと思います。
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プリメインアンプより、C-11 のような高級プリアンプを使ったほうが微妙な音の再現に有利です。
仕様など
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ドキュメント
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仕様

| その他 |
| 発売 |
1987年7月 |
| 定価 |
220,000円 |