KENWOOD KT-6050 (4号機) が到着
2025年9月13日、岡山県井原市の A さんより
KENWOOD KT-6050
の修理依頼品が到着しました。
程度&動作チェック
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依頼者のコメント
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10年前にヤフオクで購入しました。
経年変化で左右のセパレーションが低下しているように思えます。
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外観
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製造シリアル番号は [40600315] で、電源コードの製造マーキングより [1994年製造品] と判明しました。
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[純正 AM ループアンテナ] [リモコン] は添付されていませんでした。
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フロントパネルに手垢などの汚れが多いですが十分綺麗です。
おそらくクリーニングすればかなりマシになると思います。
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リアパネルは綺麗で RCA 端子に輝きがあります。
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天板のビニコート鉄板にややベタつきが出ていますが概ね綺麗です。
おそらくクリーニングすればかなりマシになると思います。
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底板は脚も含めて問題ありません。
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電源 ON してチェック
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電源は問題なく入り、操作ボタンの動作は正常です。
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FL 表示器の輝度はかなり落ちていますが、まだまだ実用になります。
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FM 受信
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[STEREO] 表示が出て正常に受信できます。
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周波数ズレは感じません。
[S メータ] 表示を信じると感度も良好です。
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修理依頼者が「ステレオセパレーションが落ちている」と言われているので、現状値を測定しました。
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確かに落ちてはいますがボロボロという訳ではないです。
ステレオ感はあります。
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概ね、50dB 以上あれば合格、40dB 以上あれば実用範囲です。
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WIDE より NARROW のほうがセパレーションが高い奇妙な状態になっています。
| 項目 |
IF BAND |
stereo/mono |
L |
R |
単位 |
| ステレオセパレーション (1kHz) |
WIDE |
stereo |
40 |
36 |
dB |
| NARROW |
52 |
44 |
dB |
| 高調波歪率 (1kHz) |
WIDE |
mono |
0.041 |
% |
| stereo |
0.041 |
% |
| NARROW |
mono |
0.27 |
% |
| stereo |
0.27 |
% |
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AM 受信
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手持ちの [SONY ST-SA5ES 純正 AM ループアンテナ] を接続して確認しました。
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特に問題なく感度よく受信できました。
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AM ステレオ放送は2024年3月末で終了しているので、ステレオ受信は確認できませんでした。
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カバーを開けてチェック
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基板には薄っすらとしたスス状の汚れはありますが綺麗なほうです。
目視でわかる劣化部品は見当たりません。
リペア
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フロントパネル内側の清掃
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フロントパネルはほぼキズがなかったことより、かなり綺麗になりました。
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特にディスプレイ用の透明板の内側に真っ黒なススがこびりついていました。
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ススを除去したらディスプレイがかなり見やすくなりました。
見やすくなっただけで輝度低下が直った訳ではありません。
念のため。
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天板のビニコート鉄板にややベタつきが出ている
再調整
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電圧チェック (VP)
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以下のように良好でした。
| VP |
標準電圧 |
実測電圧 |
判定 |
| Q88-E |
+27V |
+29.4V |
〇 |
| Q92-E |
+15V |
+15.3V |
〇 |
| Q98-E |
-15V |
-14.2V |
〇 |
| IC30-OUT |
+5.6V |
+5.62V |
〇 |
| Q100-E |
-33.5V |
-33.0V |
〇 |
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FM/AM 受信部の調整
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調整結果
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FM 受信部
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FM 同調点が周波数ズレをおこす寸前までズレていました。
再調整で規定内に入りました。
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FM フロントエンドで RF トラッキングがズレていました。
再調整で感度が少し上がりました。
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PLL 検波の調整が大きくズレていました。
再調整で規定内に入りました。
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DCC 調整にて、高調波歪率が大きく下がりました。
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セパレーション調整にて、ステレオセパレーションが大きく上がりました。
| 項目 |
IF BAND |
stereo/mono |
L |
R |
単位 |
| ステレオセパレーション (1kHz) |
WIDE |
stereo |
53 |
53 |
dB |
| NARROW |
52 |
49 |
dB |
| 高調波歪率 (1kHz) |
WIDE |
mono |
0.011 |
% |
| stereo |
0.029 |
% |
| NARROW |
mono |
0.052 |
% |
| stereo |
0.052 |
% |
| パイロット信号キャリアリーク |
WIDE |
stereo |
-83 |
-83 |
dB |
| オーディオ出力レベル偏差 (1kHz) |
WIDE |
mono |
0 |
+0.13 |
dB |
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AM 受信部
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[純正 AM ループアンテナ] の添付がないので IF 調整だけ実施しました。
使ってみました
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修理&再調整が終わって
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到着時に外観は汚れ以外に問題はなく、動作もほぼ問題ない状態でした。
再調整で新品時の性能に蘇りました。
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KT-6050 はやはり性能も音質も良いです。
残念なのはコストダウンでディスプレイが劣化しやすいことです。
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リモコン [RC-T0600] は添付されていませんでしたが、
みんなのリモコン・データベース
にリモコンコードを登録してあります。
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KT-6050 はリモコンがないとフル操作できない機種です。
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ワイド FM 対応クリコン
でのワイド FM 受信も良好でした。
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KT-6050 はアンテナ端子が2つあるので、ワイド FM 受信に便利です。
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デザイン
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フロンパネルはカーブが付けられたアルミ・ヘアラインです。
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FM アンテナ F 端子が2個あります。
アンテナを2系統から選択できます。
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残念ながら、ボタン操作は硬く、プラスチックで感触はイマイチです。
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プリセットメモリは39局分もあり、使い切れません。
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留守録用のプログラムメモリは3局分あります。
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[ACTIVE RECEPTION] 機能
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[RF ATT] [IF BAND] [MODE (AUTO/HI-BLEND/MONO)] を受信状態に合わせて、MCU が自動的に切り換えてくれます。
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面白い機能ですが、MCU が状況判断するのに2秒くらい掛かります。
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受信性能と音質
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FM フロントエンドは5連バリコン相当で、高感度で妨害電波排除能力にも優れ、高性能です。
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KENWOOD らしいカチッとした音質で、良い音です。
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AM は高音まで気持ち良く出ます。
良い音です。